<解説資料1>
その理由は次の3点であり、移植への必要不可欠な業務です。
・輸注(移植)を成立させるためにはドナープールの拡大が不可欠なこと。
・採取移植成立時まで患者・ドナーが1対1ではないこと。
・コーディネータをしても移植に至らない患者が存在すること。
なお、7年後には移植件数が1400件、必要経費が約28億円と予測され、移植件数1件当たり200万円の保険金額が必要と考えられます。
<解説資料2>
● 骨髄移植は病気を根本から治す医療(根治治療)ですから、骨髄移植の推進は移植ができない場合に比べて総医療費は安くなります(注)。こういう医療こそ保険適用をすべきです。
そこで、保険を付ける場合の付け方について次の3通りがありますが、特定医療材料費がベストと思われます。
| 名称 | 概要 | 類似例 | 問題点 |
| 薬価 | 骨髄液を薬と見立て て保険点数化。 |
輸血血液 血液製剤 |
・薬事法等の法規制あり ・財団が製造業許可を取得する必要がある ・採取病院が採取業の許可を取得する必要がある ・品質管理、製造物責任などの問題が発生する |
| 特定医療 材料費 |
骨髄液を材料と見立 てて保険点数化。 |
角膜 心臓ペースメーカー |
|
| 特別加算 | 手技(手術技術)料の 特別加算として保険 点数化。 |
死体腎 (生体腎は対象外 |
・基本的には手技に対する加算であり、物の値段 と技術に対する値段を一緒二するのはどうか、 (死体腎の場合はドナーが亡くなっているため、 患者の保険を使わざるを得ないから) |
保険局担当課の説明への反論
● 保険適用となるためには、骨髄液が(1対1ではなく)誰にでも提供できる必要がある。
→ 確かに骨髄移植は患者のHLAに一致した骨髄液を選ぶ必要があるが、ドナー登録14万人を超え、これだけの母集団があれば骨髄移植を望む多くの患者さんにドナーが見つかり、患者さんの側からは希望すれば提供を受けられることになります。現実には血液(HLA適合血小板、Rh(−)型血液など)や角膜も誰にでも提供できるとは言えず、骨髄液と同じ状態にあります。
● 薬として認定するには治験が必要となる。
→ 骨髄バンクを通した骨髄移植はその症例が4,000件近く、既に「日常的な」医療行為となっており、今さら治験は必要とは思えません。
(注)2,000人に医療保険(200万円)が適用された場合は40億円の保険支出。移植が実施された場合の保険医療費は、一人当り400万円の節減(待機期間が4ケ月短縮され、1ケ月の治療費は100万円)になり、2,000人で80億円の節減。差引き40億円の節減になります。
(作成 : 特定非営利活動法人 全国骨髄バンク推進連絡協議会)
(全国骨髄バンク推進連絡協議会)
よく質問される内容をまとめてみました。議会、議員さんへの説明時の参考にしてください。
Q1.骨髄移植に医療保険は適用されていないのですか?
A.
骨髄移植については保険適用されている部分と患者負担になっている部分があります。
骨髄移植に伴い保険適用になっているのは
@患者と最終的に移植に結びついたドナーの確認検査料2.6万円(+1.6万円の追加検査料)
Aドナーへの骨髄採取術 16.6万円
B患者への骨髄移植術 22.6万円
この他に患者、ドナーの入院費、薬代、治療費についても保険適用がされています。
また骨髄の搬送費用についても療養費払いで保険が適用されています。
Q2.患者負担金はどのくらいあるのですか?
A.
患者負担としては、医療費として医療機関に支払われる費用と骨髄移植推進財団に支払われる骨髄バンク利用料があります。
骨髄バンク利用料としては
@登録料 3.0万円 (登録更新料1.0万円)
Aコーディネート料 10.0万円 (現在は一律)
Bドナー確認検査料 3.4万円×]人分(HLA検査料2.6万円+一般血液検査0.8万円)
※ 移植に結び付かなかったドナー候補者の検査料
C追加検査分加算 1.6万円×]人分(HLA・A、B座のDNAタイピングを希望する場合)
Dドナー健康管理等調査費 11.6万円
Eドナー傷害保険料 2.5万円
合計 約40万円程度(提供候補者3名とした場合)
この他に、
F血縁のHLA検査料 20万円程度(2万円×10件として。人数によって変わる)
G医療保険自己負担分 100万円程度(自己負担限度額を超える分は、後で返還される。Q5参照)
H差額ベット代などで 30万円程度
が加算されるので骨髄移植にかかる患者負担金としては総額で190万円程度になります。
ただ、考え方としては、G、Hは他の医療でも発生しますが、@〜Fについては本来骨髄移植の前提条件として不可欠なものであり、医療保険のなかでカバーされるべきだと思います。
Q3.骨髄液に保険適用とはどういうことですか?
A.
造血細胞移植、造血細胞バンクを介した移植件数は年々大幅に増加しています。仲介・連絡調整件数に比例して収入が増加する方式にしないと、現在のように、やればやるほど経営が破綻する構造にある仕組みをからの脱出はありえません。
よって、移植のためのドナーコーディネートや移植にいたらなかったドナー候補者分の確認検査料等調達に関わる費用を材料費と考え、骨髄液への保険適用を訴えています。
Q4.なぜ骨髄移植推進財団が赤字になるのですか?
A.
現在の財団の横造は「救命すればするほど赤字になる」状態です。
骨髄移植推進財団の収入は国庫補助金 2割、寄付金 2割、患者負担金6割から成り立っています。患者負担や不安定な寄付金に8割も依存していることになります。
財団の業務は普及広報、患者コーディネート、ドナーコーディネートの3つです。
30万人に向けたドナー登録にむけて、各地ボランティア団体等の人的支援を受けながら普及啓発、ドナー登録会の開催は増加しています。
症例数の増加に対応するためのコーディネート業務にかかる調整活動費も増加しています。
また骨髄移植にのみかかる高額な患者負担金(前述@〜E)を払えない患者も多く、未収金の発生や減免対象者の増加につながっています。
国庫補助金も例年減らされる中、登録者・移植件数が増えれば増えるほど、救命すればするほど、財団の運営は厳しくなり、1997年以降単年度赤字を繰り返し、ついには基本財産取り崩しの事態に陥っているのが現状です。
もちろん、単年度赤字を繰り返しながら、具体策を講じなかった財団の体制にも大きな問題が残ることもまた事実です。
Q5.保険適用になると患者角担がその分増えるのではないですか?
A.
医療費は上がりますが月収56万円未満の場合、自己負担限度額(63,600円プラス医療費の約1%)を超える分は高額療養費として返還されるので、負担増にはなりません。
Q6.他の臓器移植の各バンクへの登録料や保険適用の実態は?
A.
他の臓器移植の実態は以下のとおりです。
<登録料>
○アイバンク … なし ○腎バンク・‥ 初回3万円/更新(1年毎)5,000円
<保険適用>
○角膜 … 特別医療材料費 9万円 → アイバンクへ
○腎(死体、1対) … 摘出料特別加算140万円
→ 腎バンクへプールとして11万円病院からバックされる。
Q7.海外骨髄バンクからの骨髄提供の場合は、日本で提供される場合より、なぜ400〜600万円患者負担費用が多くなるのですか?
A.
これは、検索依頼手数料等の他に、海外からの提供の場合、最終的に移植に結びついたドナーの検査料や骨髄採取の費用、運搬費用が、日本の保険に適用されないため、まるまる患者負担になるためです。
Q8.今回保険適用が実現されないと、骨髄バンクの利用料はどうなりますか?
A.
骨髄移植推進財団は、11月 21日の理事会で、保険適用が実現できなかった場合、現行の利用料約40万円を来年の4月から約70万円に引き上げることを決定しました。30万円近い引き上げになります。